私の祖母は非常に厳しい人で、特に衛生面に関してはとても厳しく躾けられました。例えば縁日の屋台などで飲食物を買って食べるなんてことは絶対に許してくれません。決してああいうお店のすべてが不衛生であるとは思いませんが、今思い返すと祖母の躾は少し歪曲しているところもあったかなあと思います。
私の生家の近所には大きな神社があり、年末年始、えべっさん、お盆など毎年たくさんの屋台が軒を寄せ合い、電球のオレンジ色に照らされてキラキラになった町並みに子供心を踊らせたものですが、祖母の監視の目が厳しくて、友達がお小遣いを持って屋台のフランクフルトやチョコバナナを美味しそうに食べている姿を悲しい気持ちで眺めているだけでした。
そんな子供時代を過ごしたものですから今でも屋台には特別な思い入れがあります。祖母が亡くなった現在はもう自由に屋台で買い物をしますが、我が子にフランクフルトやチョコバナナなどを買い与えるとき、必ず祖母の顔が浮かびます。きっと天国で切歯扼腕していることでしょう。
さて、6日・7日の「夏のふれあい感謝祭」にはたくさんのお客様がご来場されました。箕面小野原店スタッフ一同、大変感謝しております。ありがとうございました。
ご来店されたお客様に冷たいジュースを用意してお待ちしておりました。氷屋さんで買ってきた大きな氷をケースに入れ、ジュースを冷やしてお客様に振る舞っておりましたが、実はこれぞまさに、潔癖の祖母が「不衛生のかたまり」と言って最も忌み嫌っていたものなのです。今回の感謝祭ではお客様にはストローをお渡ししておりましたし、衛生面には十分に気を遣っておりましたので問題はないと考えていますが、もしかしたら不快に思われていた方がいらっしゃったかもしれません。イベントの趣旨をご理解頂き、どうぞご容赦くださいませ。
子供の頃、氷とジュースがプカプカ浮いているのが涼しげに見えてつい手を氷水に付けてしまうのですが、すぐさま手の甲をピシっと叩かれたものです。どこで買っても衛生的には似たようなものじゃないかと反発する気持ちはありましたが、祖母には逆らえず黙って手を引っ込めることしかできませんでした。
感謝祭が終わってスタッフも帰路についた今、暗くなったショールームでひとり、小さくなった氷を何気なくチャプチャプと触っているとやはり祖母の顔が思い出されてきました。厳しい祖母ではありましたが、孫想いで優しいところもありました。
さあ感傷に浸るのはここまでにして、また明日から頑張っていきたいと思います!
サイダーを1本頂戴してゴクゴクと飲んでいると、手の甲に軽い痛みが……。

当店舗ブログ初の心霊写真になるかもしれません。じっくり見ないように……(笑)。
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